CATEGORY:スコープ

2017年12月22日

Nightforce BEAST 5-25×56

次回予告からかなり経ってのレビューとなり、申し訳ない。
さんざ迷った筒選び。
結局こいつになったよ・・・

Nightforce BEAST 5-25×56

B.E.A.S.T="B"est "E"xample of "A"dvanced "S"cope "T"echnology 先進的スコープ技術の最良の例

Nightforceのフラッグシップスコープだ
ナイトフォースのタクティカルラインはNXS、ATACR、BEASTがあり、NXSとATACRにはF1(ファーストフォーカルプレーンモデル)がオプションで用意されていて、BEASTはF1のみ。
NXSが1500~2000ドル、ATACR SFPが2200~2600ドル、ATACR F1が3000~3500ドルと松竹梅という感じになっております。
BEASTは3900ドルくらいで売られているが、光学的にはATACR F1と(たぶん)全く同じだ
ATACR F1とBEASTはノブ(とエレクターチューブ構造)の仕様違いということになる。

Nightforce BEAST 5-25×56

逆に言えば、ATACR F1はATACR SFPよりもBEASTの近縁と言うことができる

さて、今回新スコープ導入にあたって求めたスペックは以下の通り

・かっこいい
・ファーストフォーカルプレーン
・イルミネートレティクル
・34mm~35mmのチューブ径
・7倍以下の最小倍率と20倍以上の最大倍率
・高倍率に対応した56mm程度の対物レンズ径
・(出来れば)”クリスマスツリータイプ”のレティクル
・ゼロストップ機能
・なるべく短く
・かっこいい

その結果選定候補となったのがこのスコープたちであった。
正直なところ、要求する条件だけで言えばRazor HD gen2 4.5-27×56がコスパ的にもスペック的にもベスト。
価格も2500ドルほどでお求めやすく、使いやすいゼロストップ機能があり、14.4インチのコンパクトさがある。
クリスマスツリータイプのEBR2Cレティクルで、視野角も同クラスのスコープに比べてかなり広い。
候補から外した理由は一つ。外観がほぼ変わらないRazor HD gen2 3-18×50をもう持ってるからである(良いスコープです)
やっぱりホラ、コレクション的には見た目のバリエーションって大事だからね・・・

Nightforce BEAST 5-25×56

翻ってビーストのスペックは下記の通り

・かっこいい
・ファーストフォーカルプレーン
・イルミネートレティクル
・34mmチューブ
・倍率5倍~25倍
・対物レンズ径 56mm
・MIL-Rレティクル(ミルドットの改良レティクル)
・ゼロストップ機能あり
・全長15.37インチ
・かっこいい

巨大なスコープに見えるが、これと同クラスのスコープで、候補の一つでもあったSchmidt bender 5-25×56より実に1インチ短い
下図の比較用のRazor HD Gen2は14.4インチであり、Beastとの差が約1インチだ。印象がかなり変わる。(スコープキャップの分Beastは更に少し伸びてます)

Nightforce BEAST 5-25×56

トイガンに取り付ける以上見た目が一にも二にもカッコいい見た目が重要であるため、色々図った結果これくらいの長さが一番様になったというのが大きい。
またナイトビジョン、サーマルを取り付けるときレールの長さを圧迫しないためには短いに越したことはない。
中距離用のPVS22程度のサイズならまだスコープが16インチ半あっても問題ないが、将来的に遠距離用のPVS26や27、CNVD LRとかを載せようとしたら話は変わってくる。
Nightforce BEAST 5-25×56
Nightforce BEAST 5-25×56


真っ先に目を引くのは戦艦のブリッジのような異様にゴツいエレクターチューブとエレベーションノブである。
エレベーションは1クリックあたり0.2MRADまたは1/2MOA。
たった1回転で20MRADまたは60MOAの調整が出来、最大で2回転する。

Nightforce BEAST 5-25×56

一般的のスコープの1クリックあたりの調整量は0.1MRADまたは1/4MOAだが、素早く大きな量を調整するために1クリックあたりの移動量が大きい。
エレベーション手前のレバーは微調整用で、右に倒すと0.1MRAD分、レティクルがUP方向に移動する。
例えば1.1MRADの調整が欲しければ下図のようにノブを5クリックした後レバーをスライドさせる。

Nightforce BEAST 5-25×56
Nightforce BEAST 5-25×56

初めはこの機能を理解するのに時間がかかりました(半ギレ)
ところで、エレベーションノブとは別個に実装された微調整レバーという概念はBEASTが初出ではない。
往年のウナートルスコープにその原型がある(気がする)

Nightforce BEAST 5-25×56

ウナートルは上下3MOA分微調整可能なレバー付きサブダイヤルをメインダイヤルの下に設けていた。
100ヤード区切りで設定されたたった8クリック分のBDCターレットだけでは微調整が出来ないからだ。
発想としては似通ったものがある

てっぺんのダイアルはノブのロッキング用で、押し込みながら右回転でノブがロックされ、インジケーターが露出する。

ロック時
Nightforce BEAST 5-25×56
アンロック時
Nightforce BEAST 5-25×56

超カッコいいですね
ただ、ロックしようと片手で上のノブを回すと誤ってエレベーションノブがクリックされてしまうことがあり、操作にコツがいる。


Nightforce BEAST 5-25×56
ウィンテージ調整は1クリック/0.1MRADで一周100クリック。
調整幅は左右5MRADずつの合計10MRAD。
ボタンを押しながら回すとロックが解除される。
ロックはゼロ点でのみ作動し、1クリックでも動かした後はボタンを押し続ける必要はない。
再びゼロに戻すと自動でノブがロックされる
超カッコいいですね

パララックス調整(サイドフォーカス)は45メートルから可能。
エアソフトに乗せて30メートルの的撃ちだとフォーカスすら合わないけど気にしない
マーチやシュミベン5-25あたりは10メートルから合うんでその辺はうらやましい

Nightforce BEAST 5-25×56
イルミネーションはナイトフォースのDigiilumというもの。
名前の通りデジタル式らしく、従来のアナログ接点ではなくデジタル方式のためボタンを押した回数、押し込む時間によってセッティングが変わる。
最大輝度になったりレティクルカラーが変わるとレティクルが点滅してお知らせしてくれる
通常のアナログ接点を用いたダイヤル式ではない。
この手のスコープには珍しく、なんとグリーン、レッド切り替え式。
レッドはNVを使うとき(緑の視界)便利なのだが、グリーンっていつ使うんだろう・・・
Nightforce BEAST 5-25×56



Nightforce BEAST 5-25×56
スコープキャップは初めからカナダTenebreaxのものがセットされていた
これが初めからついてるのはありがたい
OEMなのでNFのロゴも入っている
Tenebreaxといえば、今やスコープキャップの代名詞でもある「バトラーキャップ」を追い込まんばかりの勢いで使用例が増えている
専用のアルミ製アダプターを介してスコープに取り付けられ、好きな方向にクルクル回せるほか、
フリップアップした状態からさらに押し込んで平べったく――業界風に言えばロープロファイルに――できる優れもの
良いものなのだがお値段もなかなか良いもので、
たかがキャップと思ってRazor HD用を一式買おうとキャップやアダプターを見繕ったら、合計金額が1万5千円に達した
Nightforce BEAST 5-25×56


レティクルはMilRレティクル
Nightforce BEAST 5-25×56
まあ早い話がナイトフォースによる改良型ミルドットみたいなものだ。
ハッシュ間のサイズは1MILで、その間にある短いハッシュは0.5MIL
レティクル下側には0.1MIL刻みのハッシュがあり、右下には逆T字のレンジング用スケールが0.1MIL刻みで配置されている。
ファーストフォーカルなので、レティクルのサイズが倍率によって変化する(=対象物に対して変化しない)
本当はホーラスのH59とか、Tremor3とかが良かったのだが社外品レティクルのためにとってもお高く、
これを搭載するだけで中古のACOGが買えるくらい見積もりが変わるので、断念しました。(ミルドットも良いレティクルだよ!!)

ところでマウントが以前紹介したBT製から別のものに変わっています。
これは今度またやる気が出たら紹介するが、マウントはお店に普通に売ってたものの、このキャップについては手に入れるのに死ぬほど苦労した。
Nightforce BEAST 5-25×56

いやー長い筒って良いモンですね
Nightforce BEAST 5-25×56




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Posted by 古屋  at 19:07 │Comments(0)スコープ

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